なめるんじゃねえ!日本の戸籍制度は世界一の堅牢なシステム

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第2次高市政権が放った、「旧姓単記」の「指示書」に、SNS界隈が揺れているのであります。

問題の指示書とは、こちらであります。

■平口法相への個別の指示書
〈8〉内閣府特命担当相(男女共同参画)をはじめ関係大臣と協力して、旧氏の使用の拡大・周知を一層推し進めるとともに、旧氏の単記も可能とする基盤整備の検討を進める。
高市首相の全閣僚への共通指示と個別の指示の内容…第2次内閣発足に合わせた指示書の全容判明、2026/02/19 15:00
この「旧氏の単記」の文言に過剰に反応しているツイート(現ポスト)がこちらであります。
•旧姓使用の拡大
•旧姓の単記の法制化

これは制度的には全く別物

「単記の法制化」は一段階進む

通称ではなく
「法的に単独で旧姓を記載・登録できる制度化」

・事実上の「二重氏」状態
・戸籍と社会的氏名の分離固定化
・将来的な別姓制度への橋渡し

選択的夫婦別姓への準備段階として機能する

は?

姓単独が通るなら、ほぼ「事実上の別姓」になる

そして、この路線を徹底すると
1.戸籍姓は形骸化
2.社会的には二姓が並立
3.次の段階で「もう戸籍も変えればいいのでは?」という議論が出る

つまり、「夫婦別姓の実質化への一歩」

何してんの?

高市政権、二枚舌ばっかりだな。
Twitter(現X)、白虎@whitetigerz、午後8:05 - 2026年2月23日
WHOから命をまもる国民運動 Official@officialAntiWHO
長尾たかし・元衆議院議員@takashinagao

これらの、自分たちの勘違いを盾に、高市政権を非難するさまは、戸籍制度の破壊を目論む選択的夫婦別姓勢力と同じなのであります。

今回は、この「旧氏の単記」がまったくもって「選択的夫婦別姓」につながるものでないことを「証明」したいと思うのであります。

■結論から申し上げますと、選択的夫婦別姓では、夫婦同姓ではなく、旧姓を一度選択してしまえば同姓と併用できなくなってしまう制度であります。これに対して「旧氏の単記」による旧姓使用の法制化は、同姓との併用が可能な制度であります。

この併用可能な社会制度から、併用不可の社会制度へ制度が変容する可能性はゼロ、あり得ないのであります。(証明終わり)

以下は、「旧氏の単記」の法制化にともなって生ずる、戸籍制度、住民票、パスポート、マイナンバーカード、免許証、印鑑証明書、各種契約書などへの影響を不安に思う方々のために、今後どのようになるのか、想定してみたいと思うのであります。

■戸籍と住民票
戸籍は、戸籍法を根拠に、夫婦と未婚の子を単位として登録され、本籍地の市区町村で管理されるものであります。一方の住民票は、住民基本台帳法に基づき居住地の市区町村が管理する公証制度であります。

戸籍には、旧姓の専用項目はありませんが、婚姻関係から容易に旧姓を引き出すことが可能であります。

一方住民票には旧姓が併記されており、この様式が旧姓単記に変更されることはありません。

■パスポート
パスポートの国際的ルールは、主にICAO(国際民間航空機関)が定めた規格に基づいており、世界で通用する唯一の身分証明書として機能します。

パスポートへの旧姓併記は、2021年4月以降、希望すれば誰でも原則可能になりました。戸籍謄本や旧姓記載の住民票で確認できれば、現姓の横にカッコ書きで旧姓が記載されます(例:TANAKA(SUZUKI))。

ただこれはあくまで表示上の併記であり、デジタルには記録されていないため、旧姓単記のクレジットカードや航空券とは不一致となり、トラブルになる可能性があります。

■マイナンバーカード
マイナンバーカードは、2019年11月5日より旧姓(旧氏)を併記可能になりました。婚姻等で氏が変わっても、過去の氏を「氏(旧氏)」の形式で表面の氏名欄に併記でき、本人確認書類として活用できます。転入・転出時や、市区町村窓口で手続きを行い、既存のカードの追記欄に記載されます。

住民票と同様、これが旧姓単記になることはありません。

■免許証
マイナンバーカードと同様です。

■印鑑証明書
2019年11月より、住民票に旧姓(旧氏)を記載する手続きを行うことで、印鑑登録証明書にも旧姓を併記できるようになりました。

■上記以外の旧姓併記可能公的書類
2019年11月以降これまでに旧姓併記可能となった公的書類について、これを旧姓単記に切り替えることができるものについて、これを法制化する。

■各種契約書
今回の旧姓単記の法制化の影響を受けるのが、ほとんどの契約書です。上記印鑑証明書を必要とする書類も旧姓単記が可能となり、法的に有効な書類となります。

■各種本人確認システムの対応
旧姓単記の法制化により、現行の本人確認システムの改修が必要となります。

ただ銀行口座やクレジットカードは現行でも旧姓単記で発行可能ですので、基本のシステムの改修は一部にとどまると思われます。 KAI

・追記 2026/2/26 01:15:00
以下の記述を追加しました。

■上記以外の旧姓併記可能公的書類
2019年11月以降これまでに旧姓併記可能となった公的書類について、これを旧姓単記に切り替えることができるものについて、これを法制化する。
旧姓の併記や使用が可能な主な制度
  • 住民票・マイナンバーカード(個人番号カード)
  • 運転免許証
  • パスポート(旅券)
  • 不動産登記
  • 商業・法人登記
  • 特許庁関係手続
  • 年金関係手続
  • 公金受取口座関係
  • ORCID(研究者個人を識別するIDとして、研究者等が使用可能)
  • researchmap(研究業績の登録において使用可能)
  • 府省共通研究開発管理システム(e-Rad)(公的研究費の申請において使用可能)
内閣府男女共同参画局ホーム > 基本データ > 旧姓使用の現状等

・追記 2026/2/26 15:45:00

■25年5月維新提出の法律案は、今回の「旧氏の単記」の法制化案とはなり得ないことの説明

「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
維新案では、戸籍法を改正して、戸籍に旧姓を通称として登録できるようにするものです。この通称を、例えばパスポートや免許証に、本名として単記記載できるようにすると、現行の「旧姓の併記」と違って、本来の氏名が記載されないため、本人確認書類である公的証明書として使用できなくなります。