大栗先生の超弦理論入門(講談社)が面白い

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twitterにすでに書き込んだ内容ですが、ブログにもアップしておきます。

大栗先生の超弦理論入門(講談社)が面白い。

ポイントは、グラスマン数を導入した超空間。超空間の対称性、すなわち超対称性を根拠とする超弦理論と言うわけであります。

さらに、くりこみとは、階層構造により解決される困難(アノマリー)であると言う。

これは、すでにKAI_REPORT
鏡像対称性と繰り込み可能性の関係についてで議論した内容そのものであります。

しかし、KAIに言わせれば、グラスマン数とは、そのまま、鏡像対称性そのもの。

でありますから、くりこみが、階層構造で解決されると言うのは、あまりにも問題を一般化しすぎ。

そうではなく、無限大と言う特異点を、鏡像対称と言う次元(グラスマン数)を加えて、次元をあげることで、特異点を解消した、と解すべき問題であります。

すなわち、広中平祐の多様体の特異点解消こそ、超弦理論の本質であったのであります。

あと、双対性のウェッブや重力のホログラフィ原理も、いろいろ見えてきました。

おまけ、宇宙の始まりと終わりも、この鏡像対称性で説明できる、と思う。

(おまけのおまけ)
檜山正幸さんのキマイラ飼育記に面白い記述がありましたので、コメントしました。

トレースを使ってクリーネスター(またはクリーネプラス)を計算する方法の概略
お久しぶりです。ずいぶんご無沙汰しております。

さて、これは超弦理論に出てくる、オイラーの公式に似ているので、コメントさせていただきました。

- 1/12=1+2+3+4+5+・・・

肝心の公式です。

これが、弦理論の、量子ゆらぎから導かれる光子の質量の計算式

2+(D - 1)×(1+2+3+4+5+・・・)=2-(D-1)/12

となって、この光子の質量がゼロになるためには、弦理論の空間の次元であるDが25であることがわかるしかけです。

超弦理論では、弦の振動が超空間であるグラスマン数の次元(3次元)だけ大きくなるため、

2 - (D - 1)/12×3=2 - (D - 1)/4

これがゼロになるためには、D=9と言うことです。
(大栗先生の超弦理論入門(講談社)のうけうりです)