すっかり報道が下火になった感のあるゴーン問題でありますが、カルロス・ゴーンの仏ルノー会長兼CEO辞任によって事態が大きく動いたのであります。

日本の自動車メーカー、日産自動車の前会長で日本で勾留中のカルロス・ゴーン被告(64)が23日、フランスの自動車メーカー、ルノーの会長兼最高経営責任者(CEO)を辞任したことが明らかになった。フランスのブルーノ・ルメール経済・財務相が24日、ブルームバーグTVで「昨夜、辞任したばかりだ」と発言した。
ゴーン被告、ルノーの会長兼CEOを辞任と、2019年01月24日

この辞任の原因となったのが、こちらの報道であったのであります。
 【パリ=三井美奈】フランスのメディアは10日、カルロス・ゴーン被告が租税を回避するため、日産自動車、ルノーの統括会社があるオランダに住所を移した疑いがあると報じた。ルノーが同社幹部に統括会社経由で不透明な報酬を支払っていたとの指摘も浮上し、仏政府は同社に説明を求めた。

 10日付仏紙リベラシオンによると、ゴーン被告がフランスからオランダに住所を移したのは2012年。同年就任した社会党のオランド大統領(当時)は「富裕層に重税を課す」と公約し、富裕層対象の資産税を増税したことが原因だとした。納税義務が生じる居住国は通常、1年間の半分以上滞在することが判断基準となるが、ゴーン被告は日仏を往復し、オランダには居住実体がなかったとしている。仏公共ラジオは、ゴーン被告の「税対策アパート」はオランダのアムステルダムにあり、日産が月8千ユーロ(約100万円)の家賃を負担していたと伝えた。

 ルノーはオランダの統括会社を経由して幹部1人当たり最高13万ユーロの報酬を支払い、フランス法が定める報酬額の公開を免れていたとの報道がある。ルノーの労働組合は統括会社をめぐって昨年末、筆頭株主である仏政府に実態解明を要求。ルメール仏経済・財務相は6日、ルノーに詳細報告を求めたと述べた。
ゴーン被告、仏でも「税逃れ」疑惑浮上、2019.1.11 18:36


こういった問題では、一旦悪行が暴露されると、次から次へと続報が出てくるものなのであります。
[パリ 13日 ロイター] - フランスの経済紙レゼコー(電子版)は13日、ルノー(RENA.PA)・日産自動車(7201.T)連合の前会長、カルロス・ゴーン容疑者がオランダにある日産と三菱自動車(7211.T)の統括会社を通じて700万ユーロ(800万ドル)の支払いを受けたと報じた。

報道によると、日産と三菱自は2017年6月、両社の従業員や管理職にボーナスを支払うためオランダに「日産三菱BV」を設立した。

同統括会社の取締役は当初、同社からボーナスを受け取るはずではなかったが、ゴーン氏は2018年2月に同社の従業員として採用され、支払いを受ける資格を得た。他の取締役はこうした事実を知らなかったという。

日産の広報担当者のコメントは得られていない。
ゴーン容疑者、オランダの統括会社から700万ユーロの報酬=仏紙、2019年1月14日 / 12:26


その結果のお約束が、こちらとなるのであります。
フランス政府はこれまで、「推定無罪」の原則からゴーン被告の解任に反対してきていたこともあり、日本では、フランスは日本を非難していると言う論調の報道が多くありましたが、しかしながらフランスに関するそんな報道の影では、ルノーの労働組合からの反発もおきていたのです。

最初は、昨年の時点で、オランダの支社からルノーの幹部に情報開示されていない給与が払われている疑惑から始まりました。この件に関しては、フランス政府もルノーに詳細を求める要求をしています。そして、今年に入り、1月10日に新たにフランスの大手新聞リベラシオンにより、ゴーン被告がフランスの富裕税課税を逃れるため、オランダに税務上の居住地を移していたことが問題提起されたのです。オランダに移住して税逃れをしたことは、フランスラジオ・ヨーロッパ1でも、「公共心に欠け、違法性がなくても大問題だ」と指摘されるなど波紋を広げ、ゴーン被告の逮捕直後の昨年11月に、同被告のフランス国内での納税状況に関し「報告すべき特別な点はない」と、ルメール経済・財務相が説明したことについて、「ほんとうに知らなかったのか」それとも「うそをついたのか」と、対応したフランス政府側も批判されることに発展していきます。
仏国内でゴーン批判高まる、投稿日:2019/1/18


すなわちゴーン可哀そうとのフランスの世論が、一気に反転、ゴーンへの批判に転ずるとみるや、ルノーの大株主であるフランス政府が動いた結果の、ゴーンの会長兼CEO辞任であったのであります。

と言うことで、このゴーン辞任によって、図らずも日産ルノー経営統合問題とゴーン問題が見事に切り離されることとなったのであります。

そこで今回は、この二つの問題の行方について、考察してみたいと思うのであります。

まずは日産ルノー経営統合問題についてでありますが、これは前回昨年末に述べさせていただいたとおりであるのであります。

ゴーン問題に見る平成最後の年末について、投稿日:2018年12月31日

でありますので、今回は二つ目のゴーン問題の行方なのであります。

そもそもゴーン問題とは何だったのでありましょうか。

それを解説する良記事が、こちらなのであります。いつもどおりNHKの記事はすぐ消えてしまいますので、全文引用ご容赦願いたいのであります。

世界的な経営者に対する前例のない捜査で、国内外から大きな注目を集めた事件。「日本のトップ企業を私物化した」とみる東京地検特捜部に対し、「I am innocent=私は無実だ」と全面的に無罪を主張するカルロス・ゴーン前会長。両者の主張は真っ向から対立し、今後の裁判では激しい攻防が予想されます。

1 報酬の過少記載
まず、みずからの報酬を有価証券報告書に少なく記載したとされる罪についてです。

ゴーン前会長は平成22年度から昨年度までの8年間の報酬を有価証券報告書に合わせて91億円余り少なく記載したとして金融商品取引法違反の罪に問われています。

特捜部は日産内部の文書の内容などから、ゴーン前会長が高額報酬への批判を避けるため、実際には毎年20億円程度だった報酬を10億円程度と報告書に記載し、差額は別の名目で退任後に受け取ることにしていたと判断。金融商品取引法などでは将来支払われる報酬でもその見込み額が明らかになった段階で報告書に記載する必要があるとしているため、特捜部は退任後の報酬は将来支払われることが「確定」した報酬で、報告書に記載する必要があったとみています。

一方、ゴーン前会長は「退任後の報酬は確定していない」と主張。そのうえで「開示されていない報酬を日産から受け取った事はなく、報酬を受け取る法的な効力がある契約を締結したこともない。検察による訴追は全くの誤りだ」と無罪を主張しています。
2 特別背任
次に資金を不正に支出させるなどして日産に損害を与えたとされる罪についてです。

ゴーン前会長は11年前のリーマンショックで18億円余りの含み損を抱えた私的な為替取引の権利を日産に付け替えたほか、この損失の信用保証に協力したサウジアラビア人の実業家の会社に日産の子会社から1470万ドル当時のレートで12億8000万円余りを不正に支出させたとして特別背任の罪に問われています。

特捜部はゴーン前会長が為替取引の損失をめぐって銀行側から多額の追加担保を求められたため取り引きの権利を一時的に日産に付け替え、日産に巨額の損失を負担する義務を負わせたと判断。また、実業家への12億円余りもこの損失の信用保証に協力した謝礼などとして不正に支出されたものだとしていて、子会社の当時の幹部が「実業家の会社に日産との取り引き実態はなく不要な支出だった」と供述していることも重視しているものとみられます。

一方、ゴーン前会長は取り引きの権利を日産に移した際の取締役会の議決や議事録に英語で「no cost to the company」と記されていたとして、日産には一切損害を与えていないと主張。また、実業家への資金についても「日産への投資を呼び込むため中東の複数の国の要人との面会をセッティングしてもらった。信用保証に協力してもらう前の年にも実業家側には3億円を支払っており、こうした経緯は書面にも記録されている。正当な報酬だったことは明らかだ」などと無罪を主張しています。

また、ゴーン前会長の弁護士は「特捜部は実業家から話も聞かずにゴーン前会長を逮捕した。全く異例の事だ」と捜査を強く批判していて、両者の主張は真っ向から対立しています。
特捜部の今後の捜査は
今回の事件で、東京地検特捜部は司法取引などによって膨大な資料を入手しており、今後もゴーン前会長をめぐる不透明な資金の流れについて捜査を継続するものとみられます。

一連の事件で特捜部が注目しているのが、ゴーン前会長がみずからの裁量で使えるCEO=最高経営責任者の予備費です。

関係者によりますと、この予備費からはサウジアラビアの実業家に支出された12億円以外にも、ほかの知人が運営に関わるオマーンの販売代理店におよそ35億円、レバノンの販売代理店におよそ17億円が支出されていたということです。

このうちオマーンの代理店の知人からはペーパーカンパニーを経由してゴーン前会長の妻が代表を務める別のペーパーカンパニーに1220万ユーロ、15億円余りが支出され、こうした資金が前会長らが使っていたクルーザーの購入費用に充てられていた疑いがあるということです。

一方、ゴーン前会長はこうした支出について「成果を上げた代理店への正当な報奨金として長年かけて支払ったものだ。オマーンの知人から受け取った資金とは全く関係がない」などと説明しているということです。

特捜部は中東各国に捜査共助を要請して協力を求めていますが、海外を舞台にした複雑な資金の流れをどこまで解明できるかが、今後の捜査の焦点になります。
東京地検特捜部 vs ゴーン前会長 全面対決の構図に、2019年1月15日 17時47分


併せてNHKは次なる情報も報じているのであります。
日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が、サウジアラビア人の知人にCEO=最高経営責任者の予備費から16億円余りを不正に支出させたとして再逮捕された事件で、この予備費からは、ほかの知人が経営に関わるオマーンとレバノンの販売代理店にも合わせて50億円余りが支出されていたことが関係者への取材で分かりました。このうちオマーンの代理店の知人からはその後、前会長側に15億円余りが支払われていたということで、東京地検特捜部は、中東を舞台にした巨額の資金の流れを調べています。

日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)は、私的な損失の信用保証に協力したサウジアラビアの実業家ハリド・ジュファリ氏の会社に、日産の子会社から16億円余りを不正に支出させたなどとして、特別背任の疑いが持たれています。

この16億円余りは、子会社の「中東日産会社」を通じてCEO=最高経営責任者の予備費から支出されていましたが、この予備費からは、ほかの知人が経営に関わるオマーンとレバノンの販売代理店にも合わせて50億円余りが支出されていたことが関係者への取材で分かりました。

支出されたのはオマーンの販売代理店におよそ35億円、レバノンの販売代理店におよそ17億円で、このうちオマーンの代理店の知人からはその後、前会長側に15億円余りが支払われていたということです。
東京地検特捜部は中東を舞台にした巨額の資金の流れを調べています。

一方、弁護士によりますと、ゴーン前会長はジュファリ氏への16億円余りについて「正当な報酬だった」としたうえで、ほかの2社への支出についても「成果を上げた代理店への正当な報奨金として長年かけて支払ったものだ。オマーンの知人から受け取った資金とは全く関係がない」などと説明しているということです。
ゴーン前会長 CEO予備費から中東2社に50億円支出か、2019年1月10日 18時08分


そして、こちらであります。
日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン被告(64)が、日産の子会社からサウジアラビアの知人の会社に支出した13億円について、支払いに関する契約書が存在しないことがわかった。

ゴーン被告は、私的な金融取引の損失をめぐって、信用保証に協力したサウジアラビア人の知人側に、日産の子会社「中東日産」から、およそ13億円を支出させるなどした罪で追起訴された。

この13億円について、ゴーン被告は、「現地でのロビー活動などの報酬だ」などと主張しているが、関係者によると、ロビー活動の内容や成果について、日産側には報告がなく、支払いに関する契約書も存在しないという。

この13億円は、信用保証に協力した謝礼とみられていて、東京地検特捜部が、金の流れをさらに調べている。
13億円、契約書存在せず ゴーン被告→知人の会社、2019年1月12日 土曜 午後0:10


KAIは、一連のこれらの情報を読む限り、ゴーンには釈明の余地がないと思うのでありますが、ゴーンは、あくまで強気なのであります。
会社法違反の特別背任罪などで起訴された日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告(64)が30日、勾留先の東京拘置所(東京・小菅)で日本経済新聞のインタビューに応じた。中東の知人側への巨額送金について「必要な幹部が(決裁に)サインした」とするなど改めて違法性を否定し、検察側との全面対決の姿勢を鮮明にした。
日産ゴーン元会長、逮捕後初のインタビュー、ゴーン元会長、独占インタビュー、2019/1/30 17:00

なるほどと、あらためてKAIは思うのであります。

このゴーンの強気にこそ、ゴーン問題の本質があると言うことなのであります。

それはすなわち、ゴーンのこの類まれなる強気こそが、日産ルノー連合を世界一の座にまで押し上げた源泉であり、それを可能にした、良くも悪くもルノーと日産の経営体制そのものにその原因の一旦があったと言うことなのであります

つまりは、ルノーと日産と言う水の中で、水を得た魚のように経営手腕を発揮したのが、カルロス・ゴーンその人であり、ゴーン事件の真相であったと、KAIは考えるのであります。

でありますので、ゴーン問題の行方とは、まさに日産ルノー経営統合問題の行方と連動していると言わざるを得ないのであります。

すなわち、経営統合問題を、日産経営陣が回避できた暁に、ゴーン有罪があり、経営統合問題で混迷し経営が混乱する事態になれば、限りなくゴーン有罪は遠のくと、KAIは見るのであります。

はてさて、いかなる展開となりますやら。 KAI

みなさん、この年末は、私たちが元号最後の年末であることを事前に知る、日本の歴史上初めての年末になるのであります。

そして除夜の鐘が、ゴーン、ゴーン、ゴーンとなるがごとく、ゴーン問題で今年は終わる(ゴーンgoneな)のであります。

さて、この問題の本質は、みなさんご承知の通り、ルノーによる日産の経営統合を阻止することにあるのであります。

ところがであります、世間は今回の問題を日本の司法制度問題であると報じる外国メディアに、まったくもって単純に同調するのであります。

欧米メディア 日本の刑事手続き批判
日産自動車のゴーン前会長が逮捕された事件をめぐっては、欧米のメディアを中心に勾留期間や取り調べの状況など日本の刑事手続きを批判する論調が高まっています。

こうした背景には、日本と欧米との刑事手続きの違いがあるとみられています。

【日本の刑事手続き】
日本では容疑者の逮捕には、原則として裁判所の令状が必要で、検察官が容疑者を逮捕すると48時間以内に裁判所に勾留を請求し、認められれば起訴までに最大で20日間、勾留を続けることができます。

そして再逮捕すれば48時間に加えて、さらに20日間、勾留することも可能です。

起訴したあと、保釈請求が出されても、否認を続けている場合には裁判所が逃亡や証拠隠滅などのおそれがあると判断して、請求が却下され、勾留が長引くケースが多くなっています。

【フランスの刑事手続き】
一方、フランスでは、起訴するかどうかの判断を検察官ではなく裁判所の「予審判事」が担うのが特徴です。

捜査の初期段階には日本の「逮捕」に近い「ガルダビュ」と呼ばれる制度があり、裁判所の令状なしに容疑者の身柄を拘束することができますが、検察官は身柄の拘束後、原則24時間、テロの場合でも最長6日間で予審の開始を請求をする必要があります。

その後、予審判事が指揮して容疑者の取り調べや家宅捜索、通信傍受などの捜査を続け、起訴するかどうかを判断しますが、予審では原則1年以内、最長4年8か月、身柄の拘束が認められています。

専門家によりますと、今回ゴーン前会長の逮捕容疑となった日本の金融商品取引法違反にあたる容疑の場合、フランスの予審では原則4か月以内の身柄の拘束が認められるということです。

【取り調べの違い】
また、日本とフランスでは、取り調べのルールも異なります。
日本では勾留中の取り調べに弁護士が立ち会うことは、一切認められていません。

しかし、フランスでは「ガルダビュ」と「予審」のいずれの段階でも、弁護士の立ち会いが認められています。
専門家「欧米には誤解も 批判に耳傾けるべき点も」
フランスの刑事司法に詳しい神奈川大学の白取祐司教授は、欧米のメディアがゴーン前会長の勾留期間の長さを批判していることについて「フランスの一部のメディアは、日本の逮捕に当たる『ガルダビュ』という手続きと、起訴前の『勾留』を比べて20日間の勾留はテロリストより長いなどと報じている。しかしフランスでは『ガルダビュ』のあと、起訴するかどうかを判断するために『予審判事』が容疑者の身柄を数年間拘束するケースもある。起訴前の日本の勾留がフランスと比べて長すぎるとは言えない」と指摘しています。

一方、取り調べの状況や、拘置所の環境への批判については、「取り調べへの弁護士の立ち会いは、フランス、アメリカ、イギリスなどの欧米だけではなく、韓国などアジアでも認められているケースが多く、批判を受けてもしかたがないと考えている。日本の拘置所は清潔で秩序が保たれている一方で、原則として日中は横になることも許されないなど、行動が厳しく制限されている。欧米の人から見ると驚くような状況だと思う」と述べました。

そのうえで白取教授は「一連の批判には、誤解に基づくものもあるが、グローバル化が進み、多くの外国人が日本を訪れる中で、人権を保障する観点から日本の刑事司法の手続きが海外からどのように見えるのか、意識する必要がある。批判にも耳を傾け改善すべき点は見直す必要がある」と指摘しています。
専門家「背景に捜査文化の違い」
比較刑事法が専門で一橋大学大学院の王雲海教授は、海外メディアが日本の捜査を批判する背景には、経済事件の捜査について、日本と欧米で根本的な考え方の違いがあると指摘しています。

王教授によりますと、アメリカでは経済事件の捜査の最終的な目的は「市場の秩序の回復」で、罰金や追徴金などによる制裁によって効果が得られれば、逮捕にまで踏み切るケースは少ないということです。

このため「任意捜査を行わずジェット機を降りたとたんに逮捕するという、今回の日本の捜査手法は海外では「奇襲」のように感じられアンフェアだと受け止められている」と指摘しています。

一方、日本の捜査については「日本の検察や警察は、市場の秩序の回復より、いわゆる「お上」として正義を守るために不正と闘うという意識が強いのではないか」としたうえで、「特捜部はゴーン前会長が日産で多くの人をリストラしたのに、自分だけが何十億円もの報酬をひそかにポケットに入れていたことを『正義に反する』として、逮捕に踏み切ったのではないか」と分析しています。

また王教授は、特捜部がゴーン前会長を逮捕したあと、容疑の詳細をほとんど明らかにしないことも、海外メディアからの批判を集める要因になっているとしたうえで、「今回の事件は、日本人の想像を超えて国際社会から注目されている。検察は、日本と欧米では捜査に対する考え方に違いがあることを認識したうえで、批判に対しては『説明責任を果たす』という発想で臨むべきだ」と指摘しています。
文書にみずからサインか ゴーン前会長 再逮捕へ、2018年12月7日 18時03分


なぜゴーン容疑者の直接的容疑である、金融商品取引法違反と特別背任についてではなく、日本の司法制度が問題となるのか、これが問題であるのであります。

それは、簡単に申しあげますならば、世間が(主に外国を含めたメディアが)ゴーン容疑者の容疑を隠蔽し、議論の俎上にのせたくないからに他ならないからであります。

ここでゴーン容疑者の直接的容疑である、金融商品取引法違反と特別背任について議論するつもりは毛頭ないのでありますが、海外メディアを含めたメディアが気にしていますのは、日産本体との司法取引の事実なのであります。

メディアの報道の論調は別にするといたしまして、司法取引によって検察側が得た、容疑を裏付ける証拠には、絶対的なものがあると、メディアは考えているのであります。

つまり、裁判になりますれば、ゴーン容疑者有罪の可能性が極めて高いと、メディアが考えている証左ではないかと、KAIは思うのであります。

と言うことで、冒頭の本題に戻りますならば、ルノーによる日産の経営統合阻止についてでありますが、果たして今後の行方はいかなることになるのでありましょうか。

通常で考えますれば、資本の論理によって、日産がこれを阻止できる可能性はきわめて低いと言わざるを得ないのであります。

ただ、可能性が考えられますのは、ゴーン容疑者の有罪が確定した場合についてなのであります。

ゴーン容疑者が中心となって進めてきました数々の経営統合へのステップの見直しは当然といたしまして、日産とルノーの資本関係そのものの修正は否定できなくなるのは必定なのであります。

なぜかと申しあげますならば、ゴーン容疑者の金融商品取引法違反と特別背任がなぜ起きたか、それはルノーの日産支配によるゴーン専横がもたらした結果であることは明らかであるからであります。

そして、もうひとつ、ルノーによる経営統合阻止には重要なキーポイントとなる問題が存在するのであります。

それがなにかと申しあげますならば、それはゴーン改革後も続く日産の旧態依然としたガバナンス不在の経営体制そのものにあるのであります。

ゴーン専横をチェックできなかったことはもちろん、検査不正問題を始めとした数々の不祥事、これらの根本原因の根幹である経営体制の根本改革抜きでは、決してルノーによる経営統合阻止は不可能であると、KAIは考えるのであります。

はてさて、来年はいかなる展開となりますやら。

みなさま、よいお年をお迎えください。 KAI

さて今回米国中間選挙から2週間が経たんとするも、いまだ最終結果が出ないのでありますが、すでに大勢は判明しておりますので、KAIの予想を検証することにするのであります。

とその前にこちらの面白い記事が、KAIの目に留まったのであります。まずはこちらからお話を始めさせていただきたいと思うのであります。

筆者と同じようにトランプ大統領当選を予測した有識者・ジャーナリストが共和党の上下両院過半数維持を予測していたと耳にするが、当て勘と逆張りだけで二度も当てるのは流石に難しいと思う。しっかりと選挙に関する基礎的な数字を見た上で分析する勉強をやり直した方がいいだろう。
大統領選挙に続いて中間選挙も的中させて頂きました(特別寄稿)、2018年11月08日 11:31、渡瀬裕哉

いかにもたいそうな自信たっぷりな記事であるのであります。

■渡瀬裕哉氏予測
上院 共和党(53) 民主党(47)
下院 共和党(214) 民主党(221)

これが渡瀬裕哉氏の予測であったのでありますが、では実際の結果はと言いますれば、NHKのサイトによる速報結果は以下の通りなのであります。

■結果(2018年11月18日現在)
上院 共和党(51) 民主党(47) 残(2)
下院 共和党(201) 民主党(230) 残(4)

(残数についてトランプ陣営の見解を考慮すると以下の通りとなる)
上院 共和党(53) 民主党(47)
下院 共和党(203) 民主党(232)

確かに上院、共和党勝利(議席数も的中)、下院、民主党勝利につきましては、渡瀬裕哉氏の予測的中であったのであります。

しかしながら、ここで改めて米国メディアの事前予測を見てみますならば、まったく別の視点が見えてくるのであります。

返信先: @nhk_newsさん
各社中間選挙予測 本日時点

上院(現在:共 51 民 49) 
CNN 共 49 民 45 接 6
FOX 共 50 民 45 接 5
RCP 共 50 民 44 接 6

下院(現在:共 236 民 193) 
CNN 共 197 民 207 接 31
FOX 共 199 民 207 接 29
RCP 共 196 民 203 接 36

共:共和党
民:民主党
接:接戦
Twitter、@TrumpTrackerJP、11:47 - 2018年11月5日


そうです、下院において米国メディアの大半が接戦と報じた選挙区について、結果はほぼすべての選挙区を民主党が制したことになるのであります。

今回のこの予測と結果から見える事実こそ、2018年中間選挙がどういったものであったのかを知る、重大なるヒントを与えていると言うことなのであります。

それはつまり、渡瀬裕哉氏の予測とは、接戦予測の選挙区を五分五分にしたものであり、のちほど述べさせていただきますKAIの現状維持予測が、10割共和党が制するものとなっていたのであります。

しかし結果はと言いますれば、すでにご説明の通り、ほぼすべての接戦選挙区を民主党が制したことになるのであります。

ここで、これに対するメディアの原因分析の一つをご紹介するのであります。

アメリカのトランプ政権への審判と位置づけられた中間選挙は、上院は与党・共和党が多数派を維持した一方、下院は野党・民主党が8年ぶりに多数派を奪還しました。専門家のグループは、若者の投票率が大幅に上昇したことが下院での民主党の躍進につながったという見方を示しています。

アメリカ議会の中間選挙の結果、連邦議会上院は、改選されない議席も含めて、これまでに与党・共和党が51議席、野党・民主党が46議席を獲得し、共和党が多数派を維持することになりました。

一方、下院は、共和党が201議席、民主党が224議席を獲得し、民主党が8年ぶりに多数派を奪還しました。

結果について若者の政治意識を調査しているタフツ大学の研究所は7日、出口調査などを基に、18歳から29歳の若者の投票率は前回、4年前の21%から今回は31%と大幅に上昇したと推計されると発表しました。

研究所では「銃規制を求める高校生が投票を訴える運動を起こしたり、民主党が若者への呼びかけに力を入れたりしたことが若者の行動に大きな影響を与えた」と分析しています。

そのうえで、いずれも接戦の末、民主党候補の当選が確実になった西部 ネバダ州の上院選や中西部 ウィスコンシン州の知事選を例に挙げ、それぞれ、若者の民主党候補への投票が共和党候補への投票より37ポイントと23ポイント上回っていたとして、民主党候補を支持した若者の投票行動が下院の多数派を奪還し、接戦州の知事選で競り勝つ原動力になったという見方を示しています。

各州の知事選では民主が伸ばす
今回の中間選挙では、各州の知事選挙も全米50州のうち36の州で行われ、ABCテレビによりますと野党・民主党が選挙前よりも7人増やして16人、与党・共和党が7人少ない、19人が当選を確実にしました。

選挙が行われなかった州を合わせると、州知事は、共和党は26人、民主党は23人となります。

アメリカの州知事は2020年の国勢調査をうけて行われる選挙区の区割りでも拒否権を発動するなど大きな権限を持ち、大統領選挙に向けて影響力があることから結果が注目されていました。
米中間選挙 若者の投票率の大幅上昇で下院の民主躍進か、2018年11月8日 12時10分


同様の分析を、以下のサイトでも述べているのであります。

若年層、民主党を後押し 女性の共和党離れも浮き彫り、2018.11.8 12:44

と言うことで、本題のKAIの予想検証なのであります。

・下院の239対194と言う数字は、大きく変わらず
・上院の51対49は、54対46と差がさらに開く
さて(暇なので)米国中間選挙の予想でもしますか

上院は、ほぼ的中、下院は、大外れ、と言う見事な?結果とあいなった次第であったのであります。

その原因を一言でご説明しますならば、2016年民主党大統領選候補の一人、バニー・サンダース候補の支持者の投票行動にそのすべての結果を導く原因があったと言えるのであります。

すなわち、上記接戦選挙区においての、2016年と2018年の、バニー・サンダース支持者の投票行動の違いが、この今回の中間選挙の結果を生んだとの仮説なのであります。

ご説明いたしますならば、以下の通りであるのであります。

■2016年大統領選挙
・サンダース支持者 棄権ないし多くの支持者が共和党候補に投票

・接戦選挙区 すべて共和党候補勝利

■2018年中間選挙
・サンダース支持者 前回棄権者も含めてすべて民主党候補に投票

・接戦選挙区 すべて民主党候補勝利

いかがでありましょうか。この仮説を訝しく思われる方々には、ぜひ以下の事実をご覧いただきたいのであります。

■2016年アメリカ合衆国大統領民主党予備選挙における獲得代議員数
・クリントン 2,204
・サンダース 1,847
2016年アメリカ合衆国大統領民主党予備選挙

民主党におきましては、サンダース支持者の影響力がいかに大きいかがお分かりいただけるのではないかと思うのであります。

さてさて、いかがでありましょうか。

KAIにとってこの視点は、まったくもって新鮮であったのであります。

すなわち、2016年大統領選挙時から、この仮説が成立していたとすれば、KAIの予想は、重要なポイントをすっかり見落としていたと言うことなのであります。

ここで一言申しあげますならば、上掲の渡瀬裕哉氏ご指摘の、「当て勘と逆張りだけで二度も当てるのは流石に難しい」とのことでありますが、さすがにこれは失礼と言うものなのであります。

とは言え、KAIも初心にかえって、勉強をやり直したいと思うしだいなのであります。 KAI

テニスフリークのみなさま、こんにちわ。

テニスフリークにとって悩みの種は、とかくトラブルになりがちのセルフジャッジについてなのであります。

正しいセルフジャッジの方法は、財団法人日本テニス協会から発行のテニスルールブックを協会から直接購入し見ればいいのでありますが、この中身は毎年改定されるため、改訂版を毎年購入する必要があるのであります。

これが書籍ではなく協会のホームページにあげていただければと思うのでありますが、恐らく書籍の売上が協会の重要な収入源であるためでありましょうが、それは望むべくもないのであります。

インターネットで検索しても、書籍の内容は転載複製が禁じられているために、そのまま参照することができないのであります。

そこで本ブログでは、転載ではなく引用と言う形で、正しいセルフジャッジの方法を解説してみたいと思うのであります。

みなさまのテニスライフにお役立ていただければと願うばかりであります。

1.セルフジャッジの方法
プレーヤーチームが判定とコールすることをセルフジャッジと言い、以下のとおり行なう。(JTAテニスルールブック2018、p.60)

チェアアンパイヤが付く公式の大会以外はすべてこのセルフジャッジとなるのであります。プレーヤー同士互いにこのセルフジャッジのルールの知識がないばかりに、試合中にトラブルになることが多々あるのであります。
1)サーバーはサーブを打つ前、レシーバーに聞こえる声でスコアをアナウンスする。プレーヤー同士、アナウンスによってその時点のスコアを確認する。(〃、p.60)

よくあるトラブルが、相手のスコアのアナウンスがよく聞こえないままポイントを進めて、後から食い違いに気付く場合であります。

この場合の訂正方法は、後述する「10)」の項をご参照いただきたいのであります。

2)ネットより自分側のコートについて判定とコールをする。ボールがラインにタッチした時ボールとラインの間に空間が見えなかった時、あるいはボールを見失って判定できなかった時は「グッド」である。
ボールとラインの間に、はっきりと空間が見えた時は「アウト」または「フォールト」である。(〃、p.60)

この、上2行が今回改定されたところであります。
3)判定とコールは、相手にはっきりと分かる声とハンドシグナルを使って、ボールの着地後速やかに行なう。代表的なハンドシグナルは、人差し指を出して「アウト」「フォールト」を示し、手のひらを地面に向けて「グッド」を示す。(〃、p.60)

ハンドシグナルだけの場合、ラインズマンのハンドシグナルと同様ですので、問題ないと思われるのであります。(これはKAIの舌足らず。ラインズマン同様インアウト判定の権利がプレーヤーにある限り、声のないジェスチャーのみの場合であっても判定は有効と言うことであります。)
4)「アウト」または「フォールト」とコールした直後に、プレーヤー自身が「グッド」と訂正した場合は、そのプレーヤーの失点となる。また「アウト」「フォールト」とコールし、レフェリーまたはロービングアンパイアによってオーバールールされた場合もそのプレーヤー・チームの失点となる。
「グッド」の判定を「フォールト」「アウト」とオーバールールされた場合は、その「フォールト」「アウト」の判定が成立する。
ただし例外として、サーブされたボールがネットに触れたあとのフォールトを、「グッド」にオーバールールされた、あるいはプレーヤー自身が訂正した場合はそのサービスをやり直す。この場合に限って失点しない。(〃、p.60)

この記述は、今回追加された「17)誤ったコールを直ちに訂正した場合」の記述となぜか矛盾するのでありますが、「17)」の記述「1回目は故意ではない妨害としてポイントレットにする」が有効になるのでありましょうか?
5)ダブルスの判定とコールは、1人のプレーヤーが行えば成立する。しかし、ペアの判定が食い違った場合はそのペアの失点となる。ただし、ネット、ストラップまたはバンドに触れたサービスを1人が「フォールト」、パートナーは「レット(グッド)」とコールした場合は「(サービスの)レット」となる。(〃、p.60)

この「ペアの判定が食い違った場合はそのペアの失点となる」が重要と思われるのであります。このルールを知っていれば、ペアの判定に対して自身の判定に確信を持てない場合、積極的にペアの判定に同意することをおすすめするのであります。
6)クレーコートでは、相手プレーヤー・チームにボールマークの確認を要求できる。必要であれば、相手コートへ行ってボールマークを見てもよい。相手と判定が食い違った場合はレフェリーが最終判定をする。両者が示すボールマークの位置が食い違う場合、あるいは判定できるほどのマークが残っていない場合は最初のコールが成立する。ただし、必要以上にBMI(引用者注:ボールマークインスペクション)を申し出るプレーヤーには、レフェリーが適切な処置を取る場合がある。クレーコート以外はボールマークのチェックを行うことはできない。(〃、p.60)

この「クレーコート以外はボールマークのチェックを行うことはできない」がポイントとなるのであります。

ほとんどのコートは、クレーではなくオムニあるいはハードコートと思われるのでありまして、つまりボールマークのチェックは行うことはできないこととなっているのであります。

しかしながら、オムニコートでは砂に跡が残っているため、みなさん、このボールマークのチェックが常態化しているのではないかと思われるのであります。

これに対してKAIの見解は、オムニコートにおいては判定権限のあるプレーヤーのみがボールマークを確認できる、とローカルルールを個別に制定するべきではないかと考えるのであります。

7)サービスのレットはレシーバーがコールする。誤ってサーバーがサービスのレットをコールした時は、以下の判断がくだされる。
(1) そのコールによって、プレーが停止された場合は、サーバーの失点。
(2) そのコールに、レシーバーが同意した場合は、サービスのレット。
(3) そのコールにかかわらず、プレーが続きポイントが終了した場合は、ポイントが成立する。(〃、p.61)

この「サービスのレットはレシーバーがコールする」と言うルールは、今回の改訂においても従来どおり有効なのであります。

今回追加された「14)」のルールを勘違いすることで、サービスレットまで両チームでコールできると思われているようであるのでありますが、これは明らかに間違いなのであります。

8)インプレー中、他コートからボールが入って来るなどの妨害が起こった場合は、「レット」とコールしてプレーを停止し、そのポイントをやり直す。妨害については、「試合で起こるQ&A Q11?Q16」参照。(〃、p.61)

このQ&Aは次の通りなのであります。
・レットされる前に打ったボールは有効。
・サービスモーション途中のレットは、有効。ファーストからやり直し。
・コート外のコールでプレイを止めた場合、止めたプレーヤーの失点。
9)インプレー中、プレーヤーがラケット以外の着衣・持ち物を相手コート以外の地面に落とした場合、それが1回目の時は、「レット」とコールしてプレーを停止し、そのポイントをやり直す。2回目以降、落とすたびにそのプレーヤーが失点する。
レットのコールは、落し物をしたプレーヤー・チームがコールすることはできない。相手プレーヤー・チームが妨害を受けたと判断した場合に限りコールできる。ただし、落としたことがプレーに影響を及ぼしていない場合はポイントが成立する。(〃、p.61)

この「相手プレーヤー・チームが妨害を受けたと判断した場合に限り(レットの)コールできる」が重要なのであります。2回目以降の落下で失点とは、レットの後の落下を意味するのでありまして、「相手プレーヤー・チームが妨害を受けたと判断」しない落下は、落下として失点の対象にはならない、と解釈できるのではないかと思うのであります。
10)スコアがわからなくなった時は、双方のプレーヤーが合意できるスコアまでさかのぼり、それ以降のプレーで双方が合意できるポイントを足したスコアから再開する。合意できなかったポイントは取り消される。ゲームスコアが分からなくなった時も同様に処理する。
再開する時のエンドとサーバーは、合意されたスコアに準ずる。ただし、ゲームスコアが訂正され、再開する場合のサーバーは、次の順のサーバーに交代しなければならない。(同じプレーヤーが2ゲーム連続サーバーにはなれない。)(〃、p.61)

これ以外のプレイ中の間違いの訂正方法について、ルールブックにあった記述は以下の通りとなるのであります。
・サーバーの順番を間違えた場合、ポイントの間は、直ちに本来のサーバーに交代する。ゲームが終了していた場合、入れ替わったままの順番でサービスを続ける。
・レシーバーの位置を間違えた場合、ゲーム中はそのままの位置でプレーし、以降のゲームで修正する。
・サービスサイドまたはエンドを間違えた場合、その場でポイントまたはゲームに応じた本来の位置に訂正する。
11)次の場合はレフェリーまたはロービングアンパイアに速やかに申し出る。
(1) 試合中、トイレ、着替え、ヒートルールなどでコートを離れる時
(2) 相手プレーヤーの言動やコール、フットフォールト等に疑問、不服がある時
(3) プレーヤー同士で解決できないようなトラブルが起こった時

12)メディカルタイムアウトを取りたい時は、レフェリーまたはロービングアンパイアに申し出る。トレーナーのいない大会ではプレーヤー自身が手当てをすることができるが、レフェリーまたはロービングアンパイアによって、手当てを必要とする状態かどうか確認後、その許可を得て3分以内に処置を行う。

13)試合終了後、勝者は大会本部に試合ボールを届け、スコアを報告する。
(〃、p.61)


特に重要でないため、解説は割愛。
14)各判定とコールする権利者は以下の通りとする。
a 「フォールト」「アウト」「グッド」はネットから自分側のプレーヤー・チームのいずれか
b 「ネット」「スルー」「タッチ」「ノットアップ」「ファウルショット」は両プレーヤー・チーム
c 「フットフォールト」はコート内にいるレフェリー(アシスタントレフェリー)またはロービングアンパイアのいずれか(〃、p.61、62)

今回追加されたこのルールで、「ネット」を「レット」と勘違いすることで、サービスレットまで両チームでコールできると思われているようであるのでありますが、これは明らかに間違いなのであります。あくまで「7)サービスのレットはレシーバーがコールする」なのであります。
15)オーバールール
「イン」「アウト」のオーバールールは巡回しているレフェリー(アシスタントレフェリー)またはロービングアンパイアのいずれかが行える。(〃、p.62)

解説は割愛。
16)妨害によるレットのコール
a コート外からの妨害による「レット」のコールは両プレーヤーチームができる。
b 対戦相手による無意識の妨害(落し物1回目を含む)は妨害を受けたプレーヤー・チームのみ「レット」をコールできる。2回目以降は故意に妨害したとして失点する。
c 対戦相手からの故意の妨害「ヒンダランス」は、妨害を受けたプレーヤー・チームからの申し出によりレフェリー(アシスタントレフェリー)またはロービングアンパイアが判断する。ただし妨害を認知しながら意識的にプレーを続行した場合は妨害と見なされない。(〃、p.62)

「妨害を認知しながら意識的にプレーを続行した場合は妨害と見なされない」とのことなのでありますが、よほどのことがない限り、KAIはこちらが常識的な流れとなると思われるのであります。

つまり、「9)」項で前述の通りなのでありまして、対戦相手からの妨害は、2回目以降の妨害であったとしても、「レット」のコールの後でない限り失点とはならないと解釈できるのであります。

17)誤ったコールを直ちに訂正した場合
インだったボールを誤って「アウト」とコール(ミスジャッジ)したが直ちに訂正(コレクション)した場合は、1回目は故意ではない妨害としてポイントレットにする。ただし、ミスジャッジの前に打たれたボールが明らかなウイニングショットまたはエースだった場合は、ミスジャッジしたプレーヤー・チームの失点となる。そして、2回目以降は故意に妨害したとして失点する。(〃、p.62)

上記「4)」項の解説の通りの疑問があるのでありますが、この「17)」項を文字通り解釈しますならば、1回目のミスジャッジは、ポイントレット、2回目以降は失点との理解になるのであります。

引用は以上でありますが、今回追加されました項目には、直前の「17)」項の記述のように以前からのルールとの整合性に欠ける記述が散見されるのであります。

ま、これも来年以降の改善を期待するといたしまして、これにてお仕舞いとするのであります。 KAI

(追記 2018年11月14日14:55)
JTAテニスルールブック2018の正誤表を見落としていましたので、本エントリーの内容を以下のとおりに訂正させていただくのであります。

正誤表の中身は、以下の通り。

<訂正箇所>
●60ページ
1.セルフジャッジの方法
4)および7)を削除し、新たに改定された14)および17)に従って行われる。

4)および7)とは、以下の記述であります。
4)「アウト」または「フォールト」とコールした直後に、プレーヤー自身が「グッド」と訂正した場合は、そのプレーヤーの失点となる。また「アウト」「フォールト」とコールし、レフェリーまたはロービングアンパイアによってオーバールールされた場合もそのプレーヤー・チームの失点となる。
「グッド」の判定を「フォールト」「アウト」とオーバールールされた場合は、その「フォールト」「アウト」の判定が成立する。
ただし例外として、サーブされたボールがネットに触れたあとのフォールトを、「グッド」にオーバールールされた、あるいはプレーヤー自身が訂正した場合はそのサービスをやり直す。この場合に限って失点しない。(〃、p.60)

これに対して、上記本文でのコメントがこちら。
この記述は、今回追加された「17)誤ったコールを直ちに訂正した場合」の記述となぜか矛盾するのでありますが、「17)」の記述「1回目は故意ではない妨害としてポイントレットにする」が有効になるのでありましょうか?

4)が丸ごと削除されたのでありますから、17)の記述どおりが正解となるのであります。

続いて7)が、こちら。

7)サービスのレットはレシーバーがコールする。誤ってサーバーがサービスのレットをコールした時は、以下の判断がくだされる。
(1) そのコールによって、プレーが停止された場合は、サーバーの失点。
(2) そのコールに、レシーバーが同意した場合は、サービスのレット。
(3) そのコールにかかわらず、プレーが続きポイントが終了した場合は、ポイントが成立する。(〃、p.61)

これに対する上記本文のコメント。
この「サービスのレットはレシーバーがコールする」と言うルールは、今回の改訂においても従来どおり有効なのであります。
今回追加された「14)」のルールを勘違いすることで、サービスレットまで両チームでコールできると思われているようであるのでありますが、これは明らかに間違いなのであります。

このコメントは全面的に削除して、次の通りに訂正するのであります。

7)が削除されたことによって、サービスレットは、両プレーヤーがコールできるようになったと解釈すればよろしいのでありましょうか。

ただし、フォールトのコールの権利はあくまでレシーバーにあるのでありますから、サーバー側がレットをコールしても、レシーバーがフォールトをコールした場合は、レットは無効となるのであります。

新たに改定された14)および17)は以下の通り。

14)各判定とコールする権利者は以下の通りとする。
a 「フォールト」「アウト」「グッド」はネットから自分側のプレーヤー・チームのいずれか
b 「ネット」「スルー」「タッチ」「ノットアップ」「ファウルショット」は両プレーヤー・チーム
c 「フットフォールト」はコート内にいるレフェリー(アシスタントレフェリー)またはロービングアンパイアのいずれか(〃、p.61、62)

17)誤ったコールを直ちに訂正した場合
インだったボールを誤って「アウト」とコール(ミスジャッジ)したが直ちに訂正(コレクション)した場合は、1回目は故意ではない妨害としてポイントレットにする。ただし、ミスジャッジの前に打たれたボールが明らかなウイニングショットまたはエースだった場合は、ミスジャッジしたプレーヤー・チームの失点となる。そして、2回目以降は故意に妨害したとして失点する。(〃、p.62)

(以上)

暇なのでと言いながら、今回は要点のみとさせていただくのでありますが、前回の大統領選挙の、KAIの予想は見事的中したのであります。

と言うことで、今回のKAIの予想はと言いますと、51対49でトランプ勝利なのでありますが、その訳は最後にご説明するといたしまして、まずはクリントン圧勝予測であります。
さて(暇なので)米国大統領選の予想でもしますか、投稿日:2016年10月27日

今回の予想もまた、上院下院ともに、トランプ勝利なのであります。

その訳をみなさまにご理解いただくためには、まずは、中間選挙とは何かを理解する必要があるのであります。

 11月6日の中間選挙は、議会選で435の下院全議席と上院33議席(総議席は100)が改選され、同時に全米各地で州知事選も開催される。米大統領の任期は4年だが、下院議員の任期は2年、上院議員の任期は6年だ。上院議員は2年ごとに3分の1が改選されるため、大統領任期の中間地点にあたる時期に選挙が行われる。

(中略)

 米議会下院は各州で人口比ごとに割られた議席が定められているが、 上院は州の代表であり、住民による直接選挙によって全米50州から2名ずつが選ばれる。米両院の権限はほぼ対等で、下院には予算先議権と大統領の弾劾訴追権などがあり、上院には条約締結権、閣僚の承認、大統領の弾劾裁判権等がある。現在の議席数は:

下院:共和党239議席/民主党194議席 
上院:共和党51議席/民主党47議席+独立系2議席 
アメリカの中間選挙とは? 入門編


つまり、下院議員の任期は2年、上院議員の任期は6年と言うのがポイントなのであります。

すなわち、2年ごとにすべての議席が改選される下院は、日本の衆議院選挙と同じようにその時々の政党支持率を反映し易いと言うことであり、しかも日本と違って、州ごとに人口割りされた議席数が小選挙区制のみで決められる構造になっているのであります。

それは、239対194と言う数字は、2年前とはいえトランプへの支持率を表したものとなっているのであります。

これに対して上院は、改選が三分の一の33議席と少なく、現在の両党の議席数比率は、民主党政権時代の支持率が三分の二反映されていると考えるべきなのであります。

これはつまり、今回の選挙で上院は、三分の二が共和党の支持率が反映することになるのであります。

こうした知識の理解を前提に、以下のメディア予想をお読みいただきたいのであります。

アメリカのトランプ政権に対する審判の場と位置づけられる中間選挙は、投票日が1週間後に迫りました。連邦議会上院は、与党・共和党が多数派を維持する可能性が高まっている一方、下院は野党・民主党がやや優勢であるものの共和党が追い上げています。

アメリカの政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によりますと、トランプ大統領の支持率は少しずつ上昇していて、28日の時点で44.2%と、この1年間では最も高い水準になっています。

これを反映する形で、連邦議会の上院では与党・共和党が勝利すると見られる州が増え、共和党の候補者が「優勢」または「やや優勢」を含めると、すでに上院の半数にあたる50議席を確保する勢いで、共和党が引き続き多数派を維持する可能性が高まっています。

一方、下院は野党・民主党がやや優勢であることに変わりないものの、共和党が勝利すると見られる選挙区が民主党を上回るペースで増えており、共和党が追い上げています。現時点では「優勢」または「やや優勢」を含めると、全435議席のうち、共和党は200議席、民主党は205議席を確保する勢いです。

こうした中、トランプ大統領は、中米からアメリカへの移住を目指す集団が北上していることを受けてメキシコとの国境に5200人余りのアメリカ軍の兵士を派遣することを明らかにし、不法移民対策で厳しい姿勢を示すことで支持拡大につなげたい考えです。

一方の民主党は、ユダヤ教の礼拝所で銃の乱射により11人が死亡した差別による犯罪=ヘイトクライムと見られる事件や、オバマ前大統領など民主党関係者に爆発物が送りつけられた事件が起きたのは、トランプ大統領の攻撃的な言動が社会の分断を助長したためだと批判し、攻勢を強めています。

来月6日のアメリカの中間選挙まで1週間となり、与野党の駆け引きが激しさを増しています。
米中間選挙まで1週間 上院で優勢の共和党 下院でも追い上げ、2018年10月30日 16時11分


いかにも、「まのぬけた」予想となっているのでありますが、今回は要点のみでありますので詳細は割愛させていただくのであります。

前回の大統領選挙と同じくここにきて、トランプ有利に働く大きな出来事が二つ。

メルケル独首相、2021年に首相退任と表明 地方選連敗で、2018年10月29日

「ブラジルのトランプ氏」大統領選で当確 ボルソナロ氏 、2018/10/29 7:25 (2018/10/29 9:01更新)

いかがでありましょう?

米国にとって海外の出来事とは言え、依然トランプ旋風は吹き荒れているのであります。

と言うことで以下の予想となるのであります。

・下院の239対194と言う数字は、大きく変わらず
・上院の51対49は、54対46と差がさらに開く

はてさて、いかなることになりますやら。結果は後のお楽しみ。 KAI

まずは、あるブログの記事に対して寄せられたコメントの一つをお読みいただきたいのであります。

"「男性選手だったらもっと酷いことを言ったりしたりしても警告など受けないのに、抗議をしたことで一ゲームも取るのは女性アスリートへのセクシズムである、というウィリアムズには言い分がある」"

私はただのテニスファンでセクシズムについて明るいわけではありません。しかしこの意見には絶対に賛同できません。
「お前には二度と私の試合の審判が出来ないようにしてやる」というセリーナの発言は一線を越えています。ただの不満や抗議などではなく、自身の立場を利用した審判への脅迫です。
抗議の際の声の大きさや言葉の汚さという点では一部の男性選手の方がはるかに悪いでしょう。しかしセリーナが行った脅迫はレベルが違います。
少なくともこの10年のグランドスラムでは、男性選手が審判に対してこのような脅迫行為を行ったということは私は見たことがありません。
セリーナほどの影響力と強力なスポンサーを持つ選手がこのような発言をしたことは残念でなりません。仮に審判がこれを容認したとすれば、テニス会にとって大きな汚点になったでしょう。
自身のメンタルの問題をセクシズムの問題に置き換えて正当化する彼女の姿には失望しました。
そして、安易にセクシズムの問題として取り上げてしまうメディアが多いことにも失望しました。彼女が黒人で女性で人気者だから攻撃したくないのでしょうが…
セクシャリティーやマイノリティーを持ち出せば、どんな無理やりな言い訳でも否定することがタブーとになってしまう。現代のアメリカの病巣が現れたと思います。
このような歪んだポリティカルコネクトへの民衆の静かな反発がトランプ大統領を誕生させたエネルギーを生んだのではないでしょうか?
匿名 さんのコメント...、9/09/2018


KAIはこの匿名さんの意見に諸手をあげて賛成するのでありますが、この匿名さんがコメントしている記事とは、こちらであります。
なんと言っても、確実な実力と、あんな状況のなかでも落ち着きと集中力を失わない驚異的な精神力で勝利したのに、素直に喜べない大坂さんが気の毒でならない。それと同時に、不当な警告に抗議したことがさらに警告へとつながり、まる一ゲームも取られてしまうという極端なペナルティで、公正な試合をさせてもらえないという思いを強めるセリーナ・ウィリアムズの、これまでに積もり積もってきた思いと、彼女が背負っている女性アスリートの歴史を思うと、ますます涙が出る。あんな警告がなく、通常の試合をした結果だったら、彼女だって潔く女王の座を笑顔で譲っただろうに。それにしても、FBでの友達の投稿を見る限り(きわめて限定されたサンプルであることは百も承知ですが)、どうもこの試合についての反応が、日本とアメリカでずいぶん違うみたいだなあ、と思っていたのだけど、日本の新聞の文章などを見てちょっとわかった気が… 

私はアメリカのテレビ中継を生で見ていたのだけど、日本の報道の形容と私がアメリカのメディアを通して見たものは、かなり違う。アメリカでは、テレビ解説者の試合中とその後のコメントにしても、メディアでの報道にしても、審判の警告は行き過ぎであり、「男性選手だったらもっと酷いことを言ったりしたりしても警告など受けないのに、抗議をしたことで一ゲームも取るのは女性アスリートへのセクシズムである、というウィリアムズには言い分がある」という論調が主流。これは、単なるアメリカ贔屓、ウィリアムズ贔屓ということだけではなく、スポーツにおける女性、とくにマイノリティ女性の位置付けの歴史の背景がある、というのはアトランティック誌の記事などをみるとよくわかる。
USオープン ウィリアムズ=大坂 ドラマにみるマイノリティ女性選手の葛藤と連帯


もちろん、「・・・というウィリアムズには言い分がある」と言っているのはこの記事の筆者ではなく、アメリカのメディアなのでありますが、これを取り上げる以上、このブログ主さん自身、このメディアの論調に肯定的と見受けられるのであります。

実はみなさん、今回のトラブルの一番の問題は、この問題にコメントしているメディア含めた多くの方々が「テニスルール」を知らないで発言なさっているってことに問題の本質があることに、お気づきいただきたいのであります。

そのテニスルールとは、こちらであります。

ゲームペナルティとはゲームそのものを失う(相手にゲームポイントを与えることになる)厳しい罰則になります。
テニスには様々な警告がありますが、例えばラケットを破壊するなど紳士淑女にあるまじきプレーや違反があった時に審判が選手に対して警告を与えます。

  • 警告1回目:警告1

  • 警告2回目:1ポイント(相手に与える)

  • 警告3回目:1ゲーム(相手に与える

  • 警告4回目:失格(相手に勝利を与える)


ということになります。
つまり、ゲームペナルティとは3回の警告を受けた時に起こる罰則のことです。
テニスのゲームペナルティは何?セリーナが受けた理由は?(全米OP)

セリーナは恐らくこの1回目の警告、コーチのジェスチャーを自分は見ていないから警告は間違いと主張していたのでありましょうが、警告に自分が見たか見ないかはまったく関係ないのであります。

それでも2回目の警告のペナルティ、1ポイントを相手に与えるを受け入れ、0-15からゲームをスタートしたのでありますから、警告が2つになったことを後戻りすることはできないのであります。

問題は、3回目の警告であります。

<「お前には二度と私の試合の審判が出来ないようにしてやる」というセリーナの発言は一線を越えています。ただの不満や抗議などではなく、自身の立場を利用した審判への脅迫です。>

これは冒頭で引用させていただきました匿名さんのコメントなのでありますが、いくらなんでも審判への脅迫は許されることではないのであります。

しかし、ここでみなさんには、ご注意いただかなければいけないのが、脅迫したからゲームペナルティとなったわけではないってことであります。

ここをほとんどのメディアもコメンテーターも識者も、勘違いしているってことなのであります。

セリーナがゲームペナルティを受けたのは、3回目の警告を受けたからであります。

ココ、重要なのであります。

もし仮に、セリーナの暴言が2回目の警告で、ラケットをたたきつけコートを傷つけたことが3回目の警告であったとしても、ラケット破壊による警告のペナルティは、1ゲームを相手に与えるとなっていたのであります。

すなわち、今回の問題の本質は、セクシャリティの問題でもマイノリティの問題でもなんでもないのでありまして、それはセリーナによるルール違反とその違反へのテニスルールどおりの罰則が適用された、きわめて単純明快な問題であったと言えるのであります。

セリーナへのゲームペナルティに不満をお持ちのみなさん、いかがでありましょうか? KAI

北朝鮮崩壊のシナリオ(11)

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これぞ、外交。

ぜひとも日本の外交の専門家のみなさんには、まさに外交交渉とはかくあるべしを歴史的、同時代的、体験的に、学習していただければと、KAIは思うのであります。

結論を申しあげますならば、外交交渉においては、交渉相手には出せる手札をすべて出させることが肝要であります。

そして、最後の最後、一旦交渉中止を通告。これしかないのであります。

この外交交渉術の理論的ご説明は、後述するといたしまして、まずは、トランプによる「最後の最後、一旦交渉中止を通告」がこちらであります。

 トランプ米大統領は24日、自身のツイッターで、ポンペオ米国務長官が来週に予定していた訪朝を中止するよう、同氏に指示したことを明らかにした。トランプ氏は理由について、「現時点では、朝鮮半島の非核化に関して重要な進展が見られないからだ」と不満を表明した。ポンペオ氏は23日に訪朝を発表したばかりで、突然の取り消しは極めて異例といえる。

 米政府関係者によると、トランプ氏はポンペオ氏が訪朝しても、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と面会する見通しが立っていないことから中止を決断したとみられる。トランプ氏は、米朝交渉の停滞を指摘する報道に対して「フェイクニュースだ」と反発し、交渉は順調に進んでいると強調してきた。今回の中止指示は、そのトランプ氏自身が「(非核化が)進展していない」と認め、不満を初めて公に示したものだ。

 トランプ氏はツイッターで、北朝鮮問題と中国との貿易問題の関係性にも言及。「米国が貿易問題で中国に強硬な姿勢を示しているため、中国は(北朝鮮の)非核化のプロセスを支援しないだろう」と指摘。ポンペオ氏の訪朝は「貿易問題が解決した後が極めて可能性が高い」と記した。

 ただ、トランプ氏は、北朝鮮との交渉を取りやめる意向までは示していない。「当面の間は金委員長に対し、敬意の気持ちを込めてよろしくと伝えたい。私は彼とすぐに会うことを楽しみにしている!」ともツイートし、正恩氏との再会談に改めて意欲を示した。
ポンペオ氏の訪朝中止を指示 トランプ大統領がツイート、ワシントン=園田耕司、2018年8月25日08時27分


そうです、トランプ対金正恩くん。二人の米朝首脳会談のその後の交渉過程でありますが、実はトランプは、金正恩くんに言いたいことを言わせるだけ言わせていたのであります。

まずその一がこちら。

アメリカのポンペイオ国務長官が非核化をめぐる北朝鮮との協議で一定の進展があったという認識を示したのに対し、北朝鮮外務省は一方的に非核化を迫られたとして「アメリカ側の態度と立場は遺憾なこと極まりない」と批判し、米朝間で意見の対立も起きていることをうかがわせました。

アメリカのポンペイオ国務長官は7日までの2日間、北朝鮮を訪れてキム・ヨンチョル朝鮮労働党副委員長と非核化をめぐって協議しました。

ポンペイオ長官は記者団に対し、核兵器を含む大量破壊兵器の申告と非核化の進め方に多くの時間を割いたとしたうえで、「あらゆる協議事項で前進があったと思う」と述べ、一定の進展があったという認識を示しました。

しかし、北朝鮮外務省の報道官は7日夜、談話を発表し、今回の協議について、「アメリカ側の態度と立場は実に遺憾極まりない」と批判しました。

その理由について、声明は「アメリカ側は、CVID=完全で検証可能、かつ、不可逆的な非核化や、検証など、強盗のような要求ばかりを持ち出した」として、一方的に非核化を迫られたと不満を示しています。

そして、北朝鮮が望む朝鮮戦争の終戦宣言はアメリカが条件をつけて先送りしようという立場をとったと主張し、「われわれの非核化の意思が揺れかねない、危険な局面に直面した」として、米朝間で意見の対立も起きていることをうかがわせました。

ただ声明は「われわれはトランプ大統領に対する信頼を保っている」とも付け加えていて、北朝鮮としては、アメリカを揺さぶって協議の主導権を握ろうという狙いもありそうです。

ポンペイオ長官は8日、都内で河野外務大臣と韓国のカン・ギョンファ外相に今回の協議内容を説明したあと、記者会見を開く予定で、北朝鮮の姿勢をどう評価するのか注目されます。
非核化協議 北朝鮮「米側は強盗のような要求ばかり」、2018年7月8日 6時36分


その2となりますのが、こちらであります。
【ソウル聯合ニュース】河野太郎外相が国際原子力機関(IAEA)に対し、北朝鮮の非核化でIAEAが査察に入る場合、費用負担する用意があると伝達したことについて、北朝鮮の朝鮮中央通信は18日に論評を出し、「日本は過去を精算する勇気を持ったほうが良い」と皮肉った。

朝鮮中央通信は日本に対し、過去を精算する勇気を持ったほうが良いと皮肉った=(聯合ニュースTV)
朝鮮中央通信は日本に対し、過去を精算する勇気を持ったほうが良いと皮肉った=(聯合ニュースTV)
 また「金で万事を解決できると考える日本の低劣な考え方は昔も今も変わりない」とし、「費用負担の用意などの発言は朝鮮人民の怒りを買うだけだ」と非難。その上で「過去の朝鮮に対する植民地支配や、わが人民の前で犯した反倫理的な罪悪に対し、誠実に謝罪して正しく清算すること、これが日本のするべきこと」と強調した。 

 河野外相は5日、オーストリア・ウィーンを訪問し、IAEAの天野之弥事務局長と会談し、日本政府がIAEAに拠出した3億5000万円の基金を活用し、北朝鮮非核化の査察費用に充てるなど、同問題に積極的に寄与する意向を伝えた。

 日本は北朝鮮との首脳会談開催の意思を示すなどしているが、北朝鮮は各種のメディアを通じて対北朝鮮圧力の緩和や、過去の清算などの必要性を強調し、日本に対する攻勢を強めている。
北朝鮮「金で解決できると思うな」 日本の核査察費用負担発言に反発、2018/07/18 19:11


さらに、その3であります。
北朝鮮のリ・ヨンホ外相は、シンガポールで開かれたARF=ASEAN地域フォーラムで演説し、「アメリカが行動を示さないかぎり、私たちだけが先に動くことは絶対にない」として、北朝鮮が求める朝鮮戦争の終戦宣言などに向けた進展がなければ、一方的な非核化には応じられないという姿勢を強調しました。

北朝鮮のリ・ヨンホ外相は、4日、ARFで行った演説で、朝鮮半島の非核化などを盛り込んだ米朝首脳会談の共同声明について「責任と誠意を持って履行していく私たちの決心と立場は、確固として不動のものだ」と述べました。

そのうえで、「核実験と弾道ミサイルの発射実験を中止し、核実験場の閉鎖など、主導的に善意の措置を取った」として、非核化に向けた取り組みをアピールしました。

また、リ外相は、「アメリカではむしろ、わが国に対する制裁を維持しなければならないという声がさらに高まっていて、朝鮮半島に平和をもたらす最初の措置である朝鮮戦争の終戦宣言でも、後退する態度を見せている」と述べ、アメリカを非難しました。

そして、「アメリカが行動を示さないかぎり、私たちだけが先に動くことは絶対にない。段階的かつ同時に行動し、信頼を着実に築くことが最も早く確実な道だ」として、北朝鮮が求める朝鮮戦争の終戦宣言や経済制裁の緩和に向けた進展がなければ、一方的な非核化には応じられないという姿勢を強調しました。
北朝鮮外相 「一方的な非核化には応じられない」、2018年8月4日 20時36分


そして、その4がこちらであります。
非核化交渉の現状、専門家が分析

ワシントン(CNN) 北朝鮮の非核化をめぐる交渉で、米国が再三にわたり北朝鮮側に提案を伝えているものの、いずれも拒否されていることが11日までに分かった。複数の外交筋が明らかにした。

外交筋によれば、米国側は「完全に検証された非核化という終着点」に至る道筋について具体的な提案を行ってきた。だが、北朝鮮側は「強盗的」だとして、こうした提案をすべて拒否したという。

交渉の行き詰まりを受け、激動の経過をたどってきたトランプ政権の対北朝鮮外交は地に足の付いたものとなり、以前の政権も苦戦した北朝鮮政府との厳しい交渉が始まっている。

外交上のすれ違いの背景には、6月の米朝首脳会談で発表された約束が曖昧(あいまい)だったことがある。首脳会談後に公表された短い文書では、時間的な枠組みや具体的な約束、各段階で達成すべき目標について何も言及しておらず、双方が好きなように解釈する余地が生まれた。

米国側は完全かつ検証可能な非核化を求めており、これが実現するまでは制裁を維持する方針。一方、北朝鮮側はさらなる措置を取る前に、制裁解除や平和協定締結を要求するとしている。

北朝鮮政権はミサイル実験の停止や米兵遺骨の返還などに触れ、すでに歩み寄りの姿勢を示したと主張。9日には、一部の米政府高官が首脳会談の精神を尊重していないとする強い調子の声明を発表した。
北朝鮮、米国の提案全て拒否 非核化交渉進まず、2018.08.11 Sat posted at 11:42 JST


特にこの記事の中で重要なテキストがこちらであります。

北朝鮮政権はミサイル実験の停止や米兵遺骨の返還などに触れ、すでに歩み寄りの姿勢を示したと主張

金正恩くん、トランプと無条件の核放棄を約束したにもかかわらず、この場に至ってもなお条件提示を繰り返すのであります。

しかし、トランプは、過去の米朝交渉を研究し尽くしているのであります。

研究し尽くしたが故の、トランプの、ポンペオ訪朝中止指示であったと言えるのであります。

すなわち、外交交渉におきましては、そのテーブルにつくかどうかこそ最も重要となるのであります(交渉と安全保障)。

この意味において、金正恩くん、交渉のテーブルから外れることもできないし、外れるわけにはいかないのであります。

もしこのテーブルから、金正恩くん、外れる選択をするならば、それはすなわち北朝鮮の敗北であり、金王朝の終焉を意味することになるのであります。

よって、バトンは北朝鮮にあることになったのであります。

非核化の期限であります、来年4月。

トランプにとって、この期限を迎えることに何の問題もないのであります。

それは単に軍事侵攻の指示を出すだけだからであります。

対する金正恩くん、おしっこちびりまくりなのであります。

再度の米朝首脳会談を懇願して、さて何をトランプにお願いするのでありましょうか?

もちろん、再度の文書の交換もないのであります。

金正恩くん、とぼとぼと会談場を去っていく姿だけが、KAIには見えるのであります。 KAI

少々古い記事ではありますが、今回はこの問題について検討してみたいと思うのであります。

サッカーメキシコ1部パチューカのFW本田圭佑(31)が25日、自身のツイッターを更新し、与党が掲げる認可保育園を全員無料などの政策について自身の見解を示しました。

本田は、ツイッターに朝日新聞が報じた「安倍晋三首相が衆院選で公約した年2兆円規模の政策パッケージの概要」の記事をはり付けた上で、「無料は反対。特に今の資本主義においては」と持論を展開。その上で「100円でも1000円でも取るべき。タダは逆に人をダメにすると思う」と示しました。
本田圭佑、保育園の無償化に反対「タダは人をダメにする」、17.11.25 10:44スポーツ報知


もちろんこの問題は、保育園無償化だけではなく、高校や大学を含む教育無償化問題全般について指す問題であるのであります。

実は今回のこの問題には、別の大きな問題が隠されているのであります。

それは、教育無償化とは「タダ」であるのか、と言うことなのであります。

「タダは人をダメにする」のは本当かどうか、これを検討する前に、まずは教育無償化とは本当に「タダ」であるのかどうかについて考えてみたいと思うのであります。

一般的に無償化とは、確かにタダにすることであるにはあるのでありますが、タダにも様々なタダがあるのも事実なのであります。

つまり、タダの種類わけが必要であるってことなのでありますが、ここで分かりやすい例をあげさせていただきますれば、居酒屋でお酒を呑む場合を考えてみればよろしいのであります。

■タダその1
全てドリンクはタダ呑み放題、さあさあ、どんどん呑んで。
■タダその2
ドリンク呑み放題お店のタダ券をもらったからこれで呑みに行く。
■タダその3
先輩とのみに行って、先輩が払ってくれてのみ代がタダ。

タダにもいろいろあるのであります。

これを教育無償化に当てはめると。

■タダその1
認定した教育機関の入学金授業料を無料にする。
■タダその2
認定した教育機関の合格者を対象にした無償化券(バウチャー券)を合格者(被教育者)に発行する。
■タダその3
認定した教育機関の合格者に給付型奨学金を支給する。

いかがでありましょうか、それぞれ似ているようで、それぞれの本質はまるで違うのであります。

この違いをご理解いただくうえでもっとも重要となりますのが、無償化のための資金(基金)の決済とその流れなのであります。これを図式化しますと以下のようになるのであります。

■タダその1
<基金>→<教育機関> -- <被教育者>
■タダその2
<教育機関>←<基金>←<被教育者>
■タダその3
<教育機関>←<被教育者>←<基金>

すなわち、基金なる財源が、誰から誰へ、いかなる方法で流れていくのか、これが最も重要であるのであります。

(この財源をいかに確保するか、もちろんこちらの議論も重要なのでありますが、これは次回の議論とさせていただくのであります)

詳述しますならば、次の通りとなるのであります。

■タダその1においては、被教育者は、その基金の流れにおいて、なんら関与していないどころか、関与することすらできないのであります。

■タダその2が今回一番まともなのでありますが、それは資金の決裁権限を握っているのが被教育者、すなわち私たち消費者にあるからであります。

■タダその3について、その2との違いは、資金の決裁権限が、消費者にではなく、奨学金機関と言う資金側にあって、基金側と同じく利権に握られているところにあるのであります。

ここでご理解いただきたいのが、自民党が掲げる教育無償化とは、タダその1あるいはその3であり、対する日本維新の会が主張する教育無償化とは、タダその2そのものなのであります。

さて、どのタダその1から3が、人をダメにするのでありましょうか?

タダが本当に人をダメにするのかはさておきまして、これまでの議論を考えてみますならば、あきらかにその1と3と、そしてその2との間には本質的な違いがあることがおわかりいただけたかと思うのであります。

と言うことで、当初の問題に戻りまして、「タダは人をダメにする」のは本当かどうかについてであります。

人をダメにするとは、すなわち、タダとダメ人間の間の関係問題なのであります。

つまり、人がタダのサービスを利用することで、人間的にダメ人間になるかどうかでありますが、ご批判を覚悟して申しあげますならば、恐らこれは共産主義、あるいは社会主義で人間は幸せになることが、歴史的にあったかどうかと言う問いと、哲学的に同義の問いであるのであります。

そして、歴史の答えは、タダは人を幸せにしないし、人をダメ人間にすると言うのが、人類が導き出した答えであったのであります。

まさにこの答えに相当する無償化の方法である、タダその1こそが、「タダは人をダメにする」ことになるのであります。

この意味において本田選手は、きわめて正しいことを言っていると言えるのであります。

しかしながら、タダその1ではない、その2とその3では、どうなるのか、これが問題となるのであります。

これ以上の議論は、標題の問題から少々外れるのではありますが、明らかにタダその2の方法、すなわちバウチャー制が優れているのであります。

それはつまり、バウチャー制には、給付型奨学金制度のような給付側「利権」が、一切存在せず、徹頭徹尾、教育基金が消費者の競争と選択に委ねられるシステムになっているからであります。

では、この無償化教育基金は、如何に調達すべきなのか、次回以降この問題について議論したいと思うのであります。 KAI

北朝鮮崩壊のシナリオ(10)

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米朝会談その後であります。

初の米朝会談、勝ったのはトランプか金正恩か。成功か失敗か。
 日本のメディアに登場する“識者”たちは否定的な見解が多いが、アメリカのMSM(メイン・ストリーム・メディア)は全面否定。
 『ニューズウィーク日本版』(6・26)「米朝会談の勝者」と表紙に打った12ページの大特集も同様だ。
 〈金正恩朝鮮労働党委員長は長年の悲願を4つかなえて、帰国の途に就いた。1つ目は、34歳の貧国の独裁者である金が世界最強の国の指導者と対等の立場で会談できたこと〉〈2つ目は、トランプが「北朝鮮に体制保証の提供を確約した」こと〉〈3つ目は、トランプが米韓合同軍事演習の中止に合意したこと〉〈4つ目は、「最大限の圧力」をかけ続けるというアメリカの政策を無効にできたことだ〉
 〈一方、トランプはほぼ手ぶらでシンガポールを後にすることになった〉
 その他にも、
 〈金もトランプも平気で約束を破る。こんな状況で両者が目標を実現させることは困難だ〉
 〈(共同声明は)「冗談」のような代物〉
 〈彼(トランプ)はペテン師で夢想家だ。みんなが詐欺師の口車に乗せられたのだ。何一つ信用できない〉
【花田紀凱の週刊誌ウオッチング〈674〉】、米朝会談 勝ったのはトランプか金正恩か(1/2)
 〈芝居がかった場面ばかりで、中身はほとんどなかった。自称「交渉の達人」がこのようなディール(取引)を繰り返すなら、平壌にトランプ・タワーが建つ前に、ホノルルに金正恩ヒルトンがオープンするだろう〉
 アメリカのMSMが大統領選の予測を誤ったことは覚えておいた方がいい。
(2/2)

<アメリカのMSMが大統領選の予測を誤ったことは覚えておいた方がいい>
まさに花田氏の言うとおりなのであります。

あの大統領選前の報道を振り返りみますれば、日米ともメディアがいかに偏向した見方しかできていなかったことは厳然たる事実なのであります。

今回もまた、メディアはこの「偏向した見方」に終始するのであります。

では何が「偏向した見方」であるかと言いますれば、まず一番は〈一方、トランプはほぼ手ぶらでシンガポールを後にすることになった〉であり、二番目は〈(共同声明は)「冗談」のような代物〉の部分なのであります。

実際にはトランプは共同声明という大きな成果物をみやげにシンガポールを後にしたし、その共同声明自体がこれまでの6カ国協議などと違って両国首脳同士が直接署名までして約束しあったものであるのであって、「冗談」でもなんでもない「本気」の文書なのであります。

アメリカのトランプ大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が署名した共同声明では、「トランプ大統領は、北朝鮮に対して体制の保証を提供する約束をし、キム委員長は、朝鮮半島の完全な非核化について、断固として揺るがない決意を確認した」としています。そのうえで、新たな米朝の関係が朝鮮半島や世界の平和と繁栄に貢献し、相互の信頼を高めることが朝鮮半島の非核化を促進することができると認識したとしています。

共同声明では、具体的に4項目を挙げていて、▼米朝両国は、平和と繁栄に向けた願いに基づいて、新しい関係を樹立するために取り組んでいくこと、▼アメリカと北朝鮮は、朝鮮半島に永続的で安定した平和の体制を構築するため、共に努力すること、▼ことし4月27日のパンムンジョム(板門店)宣言を再確認し、北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向けて取り組むことを約束すること、▼米朝両国が、朝鮮戦争中の捕虜や行方不明の兵士の遺骨の回収に取り組むとともに身元が判明したものについては返還していくとしています。

また、双方は、史上初の米朝首脳会談の成果を実行に移すため、ポンペイオ国務長官と北朝鮮高官による交渉をできるだけ早く行うことに同意したとしています。

過去の米朝共同声明
アメリカと北朝鮮の間では、これまでも核・ミサイル問題をめぐる協議を経て、共同声明などが発表されたことがあります。

今から25年前の1993年には、北朝鮮がNPT=核拡散防止条約からの脱退を一方的に宣言したことから、米朝の政府間協議が行われ、共同声明が発表されました。この時の共同声明では、双方が武力を行使しないことなどで合意し、北朝鮮は、NPTからの脱退を取りやめる意向を示しました。

その翌年の1994年には、カーター元大統領が、ピョンヤンを訪れてキム・イルソン(金日成)主席と会談し、その後の「米朝枠組み合意」につながりました。この合意では、北朝鮮が核兵器の材料となるプルトニウムを抽出できる黒鉛減速型の実験炉などを凍結することを約束し、その見返りに、アメリカが軽水炉型の原子力発電所を提供することになりました。

また、2000年10月には、キム・ジョンイル(金正日)総書記の特使としてチョ・ミョンロク国防委員会第1副委員長がワシントンを訪れて、クリントン大統領と会談し、共同声明を発表しました。この時の共同声明では、米朝双方は、互いに敵対的な意思を持たないことを宣言し、今後、新たな関係を樹立するため、全力を尽くすことを約束しました。

また、オルブライト国務長官が訪朝しアメリカの大統領の北朝鮮訪問に向けて、調整することなども盛り込まれました。しかし、いずれの合意も、北朝鮮が核を放棄することにはつながらず約束をほごにすることが繰り返されてきたことから、アメリカは北朝鮮への不信感を募らせることになりました。
共同声明 完全な非核化など4項目、2018年6月12日 17時01分


この共同声明の肝となるのが、こちらであります。

「北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向けて取り組むことを約束すること」

北朝鮮は、米国によって「完全な非核化」を約束させられた。これが事実であります。

みなさん、万が一、北朝鮮がこの約束を少しでも破る動きがあった場合、どうなるか、お考えいただきたいのであります。

トランプは、正恩くんが自ら署名までした約束を守る意思がないとみなして、ただちに軍事行動に打って出る、その正当性を手にすることができるのであります。

もちろん、正恩くん、これを百も承知の上に、さらさら非核化など考えていなくて、ただただ時間稼ぎと経済制裁緩和を狙って、署名しただけだったのであります。

でありますから、今後北朝鮮はたくみに非核化の意思がないことを隠しながら、トランプの大統領退任まで時間稼ぎに終始するのであります。

しかしトランプは、これまでの歴代の大統領と違ってそう甘くはないのであります。

7月初旬訪朝するポンペイオ国務長官によって、北朝鮮は具体的なタイムスケジュールを突きつけられ、国際社会から監視され続けることになるのであります。

この中にあって、北朝鮮の意図的な遅延行為は、トランプにとってもはや交渉の余地のない、非核化の意思なしとみなされ、ただちに共同声明破棄、軍事行動の道へと繋がっていくのであります。

と言うことで、正恩くんの本音を表す情報がまた一つでてきたのであります。

 アメリカの北朝鮮分析サイト「38ノース」は、北朝鮮の核施設の衛星写真を公開し、インフラ整備が続いているとの分析を発表しました。

 「38ノース」が公開したのは、今月21日に撮影された寧辺(ヨンビョン)の核施設の衛星写真です。「38ノース」によると、黒鉛減速炉に冷却水を引き込むためのポンプ室や水路などが完成したほか、実験用軽水炉の近くに、新たに2つの建物が確認出来ます。また、ウランの濃縮施設では、屋根に冷却設備から出た水蒸気による染みができていて、稼働が続いているとみられています。

 「38ノース」は、「政府からの特別な指示があるまで、通常の作業が続くとみられる」と分析。今月12日に開かれた米朝首脳会談の共同声明に盛り込まれた「完全な非核化に向けた努力」を、北朝鮮が実行に移しているかは不透明です。
北朝鮮核施設の整備続いている、「38ノース」分析


まだ具体的な指示が出る前とは言え、核実験場廃棄などと宣伝しながら一方ではこれであります。

どちらがキツネでどちらがタヌキか知らないのでありますが、キツネとタヌキの化かしあい、すでに勝負はついているのであります。 KAI

北朝鮮崩壊のシナリオ(9)

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それにしてもトランプは、駆け引きの天才なのであります。

不動産屋ごときになにができるかとトランプを見縊っていた識者のみなさま、いかがお過ごしでありましょうか。

アメリカのトランプ大統領は、史上初の米朝首脳会談について、29日朝、日本時間の29日夜、ツイッターに「われわれは北朝鮮との協議のためにすばらしいチームを投入している。首脳会談に関する協議が今、行われている」と書き込みました。
そして、「北朝鮮のキム・ヨンチョル副委員長が今、ニューヨークに向かっている」と書き込み、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の側近のキム・ヨンチョル副委員長が現在、ニューヨークに向かう途上にあることを明らかにしました。
そのうえで、「私の書簡に対する確固たる反応をありがとう」と述べて、米朝首脳会談の開催に向けた北朝鮮側の対応を歓迎しました。
「キム・ヨンチョル氏がNYへ」トランプ大統領 ツイッターに、5月29日 20時26分

ご覧ください、この金正恩くんのあわてよう。

なりふりかまわず敵地ニューヨークまでのりこんででも、トランプに首脳会談開催を懇願する羽目になったのであります。

トランプが正恩くんに首脳会談中止の書簡を送ることになったきっかけが、こちらであります。

北朝鮮は16日、長年アメリカとの交渉に携わってきたキム・ケグァン第1外務次官の談話を発表し、「一方的に核の放棄だけを強要しようとするならば、米朝首脳会談に応じるかどうか再考せざるをえない」として、史上初の米朝首脳会談を取りやめる可能性を示唆してトランプ政権を強くけん制しました。これに先立って、北朝鮮は16日に予定されていた韓国との閣僚級会談の中止を表明しており、駆け引きの一環だとみられます。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は16日午前、キム・ケグァン第1外務次官の談話を伝え、この中でトランプ政権に対し、「われわれに一方的に核の放棄だけを強要しようとするならば、米朝首脳会談に応じるかどうか再考せざるをえない」として、来月12日にシンガポールで開かれる予定の、史上初の米朝首脳会談を取りやめる可能性を示唆して、アメリカ側の出方を強くけん制しました。

これに先立って、16日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、韓国軍とアメリカ軍が今月11日から25日までの日程で、戦闘機などおよそ100機を投入して行っている定例の共同訓練「マックス・サンダー」を非難する記事を掲載しました。この中では、今回の訓練に核兵器の搭載が可能な、アメリカ軍のB52戦略爆撃機などが参加しているとしたうえで、先月の南北首脳会談で署名された共同宣言に触れ、「宣言に対する露骨な挑戦であり、よい方向へと発展する朝鮮半島情勢の流れに逆行する意図的な軍事的挑発だ」と強く反発しています。

そして、共同宣言の履行について話し合うため16日に予定されていた南北の閣僚級会談を中止すると表明し、すべての責任は韓国側にあると主張しました。

北朝鮮の非核化を巡って、アメリカが「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」を求めているのに対し、北朝鮮は、体制の保証と軍事的脅威の解消を前提として、段階的に非核化プロセスを進める立場を主張しており、米朝首脳会談に向けた駆け引きの一環だとみられます。
北朝鮮「一方的に核放棄強要なら米朝首脳会談再考」米をけん制、5月16日 11時40分


北朝鮮の狡猾な駆け引き外交の一環として、「気軽」に発表した談話に、トランプの強力なカウンターパンチが炸裂したのであります。

トランプも指摘するとおり、この正恩くんの当初の「強気」には、直前に行われた2度目の中朝首脳会談の影響があったことは、まず間違いないのであります。

それは、中国にとって、米朝首脳会談の行方が読み切れていなかったが故の、正恩くんへの間違ったディレクションを与えてしまったことを意味しているのであります。

今頃中国の習近平、ほぞをかんでいるに違いないのであります。

そして、これは今回の米朝首脳会談への中国の影響が、ものの見事に排除される結果となったのであります。

交渉事においてお願いを先に言い出した方が、負けなのであります。

つまり、正恩くんの負け確定なのであります。

残されたのは、いかに敗戦処理を行うかだけであります。

具体的には、「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」を北朝鮮がいかに実行するかその行動計画の内容如何にかかっているのでありまして、正恩くん、会談冒頭これを示せなければ、トランプは、会談を10分で終わらせることになるのであります。

もちろん、正恩くん、「体制保証」・「軍事的脅威排除」・「経済保証」を持ち出すも、トランプはこれを一切拒否するのであります。

トランプにとって、正恩くんの具体的な行動計画を聞くまでは、一切北の条件に耳を傾けるつもりはないのであります。

まさにこれこそが、トランプの駆け引きの天才たる所以であったのであります。

それにしても、よかったのであります。

まさかここにきて会談決裂などあり得ないでありましょうから。

万が一にも会談決裂なら、それは軍事的解決を意味するのでありまして、日本を含めた関係各国の多大なる被害を覚悟しなければならないからであります。

そうならないことを祈りながら、今後の展開を注視することにするのであります。 KAI