不登校がやってきた(2)

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この番組を見たのであります。

わたしは3人の子を持つディレクター。そのうち2人が不登校だ。

2年前、我が家の不登校事情を描いた「不登校がやってきた」を放送。続いて「不登校がやってきた2」では、全国各地にいる不登校まっただ中の子供たちのもとに出向き、彼らの声に耳を傾けた。

不登校になったきっかけや学校や先生に対する不満や怒り、将来への不安。子どもたちの率直な言葉に、視聴者からたくさんの反響が寄せられたが、意外だったのは小中学校の先生たちから多くの反応があったことだ。

「子供たちが苦しむような学びの場しか用意できず申し訳ない。」「番組を見た教員たちから『学校はこのままではヤバい』との声も聞かれた。」先生たちも悩んでいた。

そこで今回は、先生たちと不登校について語り合うことにした。

全国の公立の小中学校を訪ね、40人の先生と対話を重ねた。不登校の兆しが見えたらどうする?不登校になった子へのアプローチは?変わるのは子ども?学校?学校でしか学べないことって何?学校はどうあるべき?

さまざまな問いかけに先生たちは真剣に答えてくれた。我が家で不登校が始まった6年前に比べると、先生たちの不登校に関する理解は進んでいると感じた。一方で、今の学校の枠組みの中で対策を講じることの難しさや限界も見えてくるのだった。

学びとは何か、教育はどうあるべきか…。不登校をめぐる先生たちとの対話と通じて、これからの学校や教育のあり方を考える。
不登校がやってきた3「先生たちも悩んでる」【NHK BS1】8月31日(木)20:30、更新日:2023年8月21日

この番組を見て、不登校問題の対応の問題点について、あらためて認識を新たにしたのであります。

すなわち、不登校問題とは、先に引用した文部科学省の対応のように、落とし穴にはまった子供たちにいかに梯子を差し伸べるかと言うことに特化し、教師が子供を落とし穴に背中を押して落とさないようにするにはどうすればいいか、いかに不登校を減らすかと言う視点の欠如が問題であるとの理解であります。

児童と教師の関係でおきうる問題は、それが教育と言う限られた環境とは言え、力関係でいえば上下関係のある人間関係の、きわめて一般的な人間関係で起きる問題に通底していると、KAIは従来から考えてきたのであります。

でありますれば、上下関係のある個人間の問題解決には、一般的な問題解決の方法しかないように、以前から考えていたのであります。

これはつまり具体的には、学校ごとに、学校や教育委員会と独立した、様々ないじめや教師の理不尽な問題に相談できる法的に対応できる公的相談員を常設するしか方法はないと考えていたのであります。

番組で不登校を減らす方法として今回教師たちから提案だったのが、定員20人であります。確かに、一人の教師で認識できる子どもの人数には限りがあります。しかしながら人数を減らしたところで、子供対教師は1対1であります。必ず問題は起きると考える必要があるのであります。

この問題が発生しうる状況が生じたとき、学校、警察、教育委員会、親、すべての利害関係者と独立した、独立教育現場相談員の存在こそ、この問題の解決になると考えるのであります。

もちろん相談員は、資格者でありますが、すべての学校での業務を国が身分を保証し、不登校児童の発生抑制をその成果とするのであります。

議員さん、真剣に考えてみてはいかがでしょうか。

と、ここまで考えたのでありますが、もう少しよく考えますれば、もっと実現可能な方法があるのであります。

それは養護教諭の活用であります。

養護教諭向けの新たな資格制度を設け、取得を義務付けるのであります。

この資格があれば、学校や教育委員会と独立して、子どもから相談を受けたいじめや担任教師の理不尽な対応に対して、問題解決のための指揮命令をできる権限が与えられるのであります。

現状では、子どもが学校で相談できるのが担任の教師くらいしかいない状況の中で、担任教師が問題の当事者であったならば、子どもはなすすべがないのであります。

常駐の養護教諭であれば、子どもは保健室と言う閉ざされた空間の中で気軽に相談することができるようになるのであります。 KAI