July 15, 2004

サーチエンジンは21世紀の文化の担い手(その6)

こう言うのを共時性(シンクロニシティ)と言うのでしょうか。

CNETの渡辺さんが、「メディアコンテンツはサーチエンジンの夢を見るか」で、私の一連のエントリーの内容に関連する話題を取り上げています。

メディアサイトを見るには登録が基本となっている。有料無料どちらにせよ、アーカイブを見るにはIDが必要となる。つまり、サーチエンジンのクローラーが取得出来ないことから、サーチ経由でのトラフィックがない。クローズにすればするほど記事のランクも低くなりがちである。

産経新聞は完全に有料でクローズですが、「産経抄」と言うキーワードでGoogle検索すると一部の記事が引っかかります。朝日、読売、毎日は無料でほとんどの記事を読めます。それぞれのホームページを見るとニュースのポータル化を目指していることがよく分かります。記事そのものがサーチエンジンにかかるかどうかは不明ですが。

情報のオープン化などありえないという立場を崩さない。この感覚値は日本の新聞社と良く似ている。紙を侵食するあらゆる動きを禁忌としているところがある。

新聞、雑誌系の人で、「オープン化」という言葉の意味を深く理解して実践できている例は非常に少ない。

現在のマスメディアの動きは、単にインターネットと言う新しいメディアをどう今のメディアの中で処理するかと言う考え方です。分かりやすく書けば新聞よりインターネットは下と見ていると言うことです。

しかし私は前々回のエントリーで書いたとおり、パラダイム自体が全く新しい世界として展開されつつあるのであって、最終的にはサーチエンジンにマスメディアは覆い尽くされると私は考えます。

まず、ユーザーは有料コンテンツの購買経験を積みつつあり、支払いそのものへの抵抗感は薄れている(思い起こせば、自分自身有料の情報サービス幾つかと契約している)。また、複数契約する煩わしさをなくしてワンストップ化を行えればユーザー側での利便性が高まり市場の拡大が期待出来る。

つまり、メディア側からと言うよりユーザー側からの動きの方が早いと言うことだと思います。すでにYAHOOやMSNが進めているメディアのニュースの配信は、以前であれば新聞社と通信社の関係と同じです。これがサーチエンジンと言う新しいメディアの登場で明らかにステージもパラダイムも変わったと言うことであり、この大変革が見えない限り、従来のメディアは単に時代に取り残されるだけだと言えるでしょう。 KAI

投稿者 : July 15, 2004 10:31 PM | トラックバック